日本の慶應義塾大学特任講師の平山明由氏に、メタボロミクスのガスクロマトグラフィー研究に使用するキャリアガスをヘリウムから水素へと変更した体験談をお話しいただきました。
お名前: 平山 明由
役職:特任講師
機関名: 慶應義塾大学先端生命科学研究所
場所: 日本
慶應義塾大学の先端生命科学研究所(IAB)は、日本の鶴岡市にある鶴岡タウンキャンパスに2001年に創立された生命科学研究機関です。環境、医療、食品科学の分野にわたり、人間と微生物細胞の活動をコンピューター分析を用いて研究する最先端の生命科学研究でよく知られています。
IABの平山明由特任講師に、ご自身のチームがメタボロミクスのガスクロマトグラフィー研究に使用するキャリアガスとして、ヘリウムガスの代わりにPeak社の水素ガス発生装置Precision シリーズを選んだ理由をお聞きしました。
ご自身の研究室では、Peak Scientific 社のどの気体発生装置を使用し、どの機械に組み合わせていますか?
Precision H2 trace 250ccモデルをAgilent Intuvo 9000GC /5977B MSDに使用しています。
気体発生装置はキャリアガスと検出器燃料ガスのどちらに使用していますか、または両方ですか?
キャリアガスに使用しています。
ガスクロマトグラフィー分析の目的は何でしょうか?
メタボロミクスです。
ご自身の分析研究で規制のある方法を用いていたら教えて下さい。
用いていません。
ヘリウムから水素へのキャリアガス変更を検討している他の研究室には、どんなアドバイスをしますか?
多くの化合物では問題ありませんが、いくつかの化合物においてはキャリアーガスの違いによりMSスペクトルが変化する場合があるので、自分の対象化合物については標準試薬を用いて一度チェックすることをお勧めします。
この大変な事態は、ガスクロマトグラフィーのキャリアガスをヘリウムから水素に変えるという決断にどのくらい大きな影響を与えましたか?
ヘリウム価格の高騰もあり、水素に変える良いタイミングになりました。
Peak社の気体発生装置が、以前のガス供給手段と比べて優れているところは何ですか?
精製水をセットしておくだけで、装置を止めることなく連続運転が可能なこと。また、タンクの容量を大きくすることも可能なので、水の追加頻度も少なくできること。
Peak社での製品購入において、対応速度や注文のしやすさ、ニーズへの対応、配達のタイミングはどう評価していますか?
全てにおいて満足いく対応でした。
Peak社の技術者が現場に訪問したことはありますか? ある場合は、そのサービスに対する評価を教えて下さい。
水の供給における不具合が発生し、エンジニアの方に一度来ていただいたことがあるが、満足できる対応をしていただいた。
Peak Scientific社の気体発生装置を他の研究室に薦めたいと思いますか? 薦めたい場合、その主な理由を教えて下さい。
他の研究者にも薦めたいです。水素は危ないイメージがありますが、Peakの水素発生装置は安全に関する設備も充実しており、万が一のトラブルの際には速やかに装置をストップしてくれる。
日本の慶應義塾大学先端生命科学研究所には、Peak社の水素発生装置Precision Hydrogen TraceおよびPeak社のメンテナンスサービスを高く評価していただいています。近年のヘリウム不足とその結果の価格高騰により、平山氏とその研究チームは、キャリアガスをヘリウムから研究室にとって最も費用対効果の高い水素に変えることを決断したのです。
ヘリウムは再生不可能資源であり、多くの業界がこのガスを使用しています。この需要が続くほど、ヘリウムはさらに不足し、その結果価格が上がってしまいます。ヘリウムしか使用できない業界もありますが、ガスクロマトグラフィーではさまざまなメソッドにおいて、代替のキャリアガスとして水素を使用できます。ヘリウムの代わりに水素を使用できるかどうか不明な場合は、弊社のメソッドリストをこちらでご確認ください。
量が乏しく、かつその調達と分析グレードガスにするための純化にエネルギー集約型のプロセスが必要となるヘリウムとは異なり、高純度の水素は設置型の水素ガス発生装置で容易に準備できます。Peak社のPrecision Hydrogenなどの水素ガス発生装置は、純水から水素ガスを生成できます。つまり、水素ガス発生装置を分析に利用している研究室はいつでもキャリアガスを得られ、分析が途切れることもありません。現場設置型の水素ガス発生装置は、ガスボンベの配達やレンタルの料金に対する心配も払拭します。Peak社の水素ガス発生装置は、一度配達、設置されれば、研究室内のガスクロマトグラフィー用機器に滞りなくガスを供給してくれます。
平山氏が指摘したように、圧縮ガスボンベの代わりに水素ガス発生装置を選ぶのは、安全性の面でもまた重要です。高圧縮されたボンベからガスを調達するという方法は、慎重に扱わないと爆発する恐れがあるため危険を伴います。しかし水素ガス発生装置にはいつも少量のガスしか備蓄されないため、安心して作業ができます。可能性は低いですが、万が一漏れが生じた場合には、Peak社の水素ガス発生装置は自動でシャットダウンしリスクを抑えます。
Peak Scientific社では、世界中の技術サポートチームとフィールドサービスエンジニアのおかげで製品以上に素晴らしいサービスを提供しております。弊社のエンジニアは、万が一気体発生装置に問題が生じた際にいつでもすぐに駆けつけてくれる存在です。平山氏から以前水供給で問題が起きたと問い合わせをいただいた時には、現地のエンジニアがすぐに現場に向かい対応しました。水素ガス発生装置のベストパフォーマンスを維持するための[Peak Protected]サービスについての詳細は、こちらをクリックしてください。
IABのメタボロミクス研究室において、ヘリウムのガスボンベから設置型水素ガス発生装置への変更は大きなアップグレードとなりました。平山氏がお話ししてくれたように、水素ガス発生装置を用いたガスクロマトグラフィー分析は、継続した稼働に加え研究室の全体的なコストも節約してくれ、堅実なガス供給が実現できます。
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